家庭から出るごみのリサイクル率について
自然環境や資源の保護を目的としたごみのリサイクルは様々な国や地域で行われていますが、決して大げさな取り組みではありません。ごみの多くは一般家庭から出る、いわゆる家庭ごみに分類されます。そのため、一般家庭のそれぞれがごみのリサイクルに気を配ることが重要と言えるでしょう。家庭ごみは大別すると生ごみとそれ以外のごみがあります。
生ごみは食べ残しや野菜くずなど食料品に由来するごみですが、水分を多く含む他、日数が経過すると傷むことからリサイクルには不向きです。そのため、多くの自治体では生ごみをそのまま焼却処分しています。生ごみ以外のごみとしては紙や木材、金属やプラスチックなどが多数を占めます。
これらのごみは適切な方法で処分することによりリサイクルが可能になります。紙については古新聞の回収が古くから行われていた他、金属については空き缶が回収の対象になっていました。
家庭ごみのリサイクルが注目されるようになってからは木材やプラスチックなども再生可能なごみとして扱われるようになっています。
日本における家庭ごみのリサイクル率は全国平均で約20パーセントとされていますが、これは飲料水を封入する缶や商品の包装紙など、再生可能なごみの割合が多いためです。地域ごとのリサイクル率に極端な違いはありませんが、ごみ出しルールが厳守されている地域ほど数値が高い傾向にあります。
2013年度のデータによれば、平均値を上回るリサイクル率の地域は三重県や山口県の他、東京都とその近隣が多数です。これらの地域はごみ出しのルールが厳しく、わずかな分別ミスでも回収しない共通点があります。家庭ごみはどうしても様々な種類のごみが混ざってしまうのでリサイクルを目的とした分別は難しいのも事実です。しかし、自然環境や資源の保護は世界的な課題であり、決して他人事ではありません。
ごみ出しルールの内容が厳しいと感じられても、リサイクルを効果的に行うための取り組みと理解する必要があります。